気候変動覚え書き

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zoom RSS 過去6000万年間の北極海の海氷のふるまい

<<   作成日時 : 2010/08/06 22:05   >>

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北極海の海底や周辺の海岸などから得られる各種の代替指標 (例えば氷の中だけに生息する藻に由来する生化学マーカー) に基づいて過去の北極海の海氷の広がりを推定した300件弱の研究をレビューし全体像を描いた。現時点での情報は完全にはほど遠いが、北極海に海氷が出現したのは4700万年前らしい。これはPaleocene-Eocene Thermal Optimum (PETM) の後、CO2分圧が低下した時である。
直近の少なくとも1300〜1400万年間、北極海の少なくとも一部は海氷で覆われていた。
海氷が最大となったのは間違いなく直近の2〜300万年間である。これは地球が全体的に寒冷化した時期である。ただしこの時期でも地球軌道の変動に伴い、海氷が大きく減少したり、ある季節には海氷が消滅したり、は起きていた。
軌道変動に従って最後に海氷が大きく減少したのは完新世の初期である。その後、極地方は全体としては寒冷化したが、時として数十年〜1000年単位の小幅な変動があった。
近年の海氷の減少は19世紀後半に始まった。気候が急速に温暖化し始めたのに対応している。そしてこの30年間、特に激しくなっている。この激しい減少に釣り合うイベントは少なくともこの2, 3千年間には存在しない。既知の自然変動では説明不能である。

なお、今回の研究は海氷の広がりのみに着目している。北極海の海氷の体積は現在、海氷の広がり以上に急速に減少していることが知られており、この歴史的変動を明らかにすることは広がり以上に重要だが、現在は手段がない。
同一著者グループによる同一雑誌・同時掲載の別論文。
こうした変化の原因と大きさを分析した。一般に、長い時間つづく変化は大きく、ゆっくりとしており、逆もまたしかりである。
大陸移動に伴う変化としては大気の循環、海流、大気組成があり、これは数千万年単位のプロセスである。
6000万年前からの寒冷化トレンドにより、北極は氷のない状態から一年中氷に覆われるようになった。
地球軌道が変動するため太陽の入射が変動することに伴い数万年単位で温暖化と寒冷化が起きているが、これは大陸移動に伴う変動の約半分の大きさである。この氷期-間氷期の周期変動は、氷期には温暖化ガスが減少し、また雪氷に覆われる面積が拡大してアルベドが増大し、間氷期には逆となることで増幅されている。
氷期-間氷期の周期は所々で1000年単位の周期により中断している。この大きさは北極圏の北部では氷期-間氷期の周期の半分であるが、北極圏全体ではずっと小さい。
現在の間氷期(完新世)は火山の単独での噴火、噴火の頻度の緩やかだが長期にわたる変動、太陽の変動、そして恐らくはそれら以外、のイベントに影響されている。
人間による気候変動はこれまでのところ、最も速い自然変動と速度、大きさ的には比肩する。これより大きくなると、自然変動では比べるべきイベントがないのかもしれない。
今年、北極海の海氷面積が史上最低記録を更新するかもという話があります。でもこの史上最低とは「人工衛星観測が始まって以来最低」であり具体的には1979年以降を意味します。5500万年前のPETMまでさかのぼれば北極には海氷が全くなかった訳で、では本当のところ何年ぶりなのか、は是非知りたいところです。

そこで読んでみたのですが、いまいちだなぁ。特に2本目の論文。このところ、過去700年間で最小を確認したとか色々な情報が飛び交っており、それらを整理してくれたのかな?と期待したのですが。私は本論文の本文にはアクセスできないのですが、そちらには書いてあるのだろうか。「既知の自然変動では説明不能」だけでは得心できませんから。2本目の論文に至っては(以下自粛)

なお今年の海氷面積ですが、NSIDCの8月4日の発表によれば記録更新は不可能ではないがかなり難しいとのこと。現時点で2007年に僅かに及ばず、しかも2007年は8月、9月も非常によく溶けた。もっとも急速に溶けた年である2008年が再現されてぎりぎり記録更新。

今年の出発点(昨年から今年にかけての冬)は海氷が近年には珍しいほど発達していたことを考えれば、そこからよく追い込んだ(?)が一歩及ばずという所でしょうか。

Journal reference: Leonid Polyak, Richard B. Alley, John T. Andrews, Julie Brigham-Grette, Thomas M. Cronin, Dennis A. Darby, Arthur S. Dyke, Joan J. Fitzpatrick, Svend Funder, Marika Holland, Anne E. Jennings, Gifford H. Miller, Matt O'Regan, James Savelle, Mark Serreze, Kristen St. John, James W.C. White and Eric Wolff, History of sea ice in the Arctic, Quarternary Science Reviews, 29(15-16) (July 2010) 1757-1778; doi: 10.1016/j.quascirev.2010.02.010

Journal reference: James W.C. White, Richard B. Alley, Julie Brigham-Grette, Joan J. Fitzpatrick, Anne E. Jennings, Sigfus J. Johnsen, Gifford H. Miller, R. Steven Nerem and Leonid Polyak, Past rates of climate change in the Arctic, Quaternary Science Reviews, Volume 29, Issues 15-16, July 2010, Pages 1716-1727, doi:10.1016/j.quascirev.2010.04.025

Ohio State University (2010, June 3). Arctic ice at low point compared to recent geologic history. ScienceDaily. Retrieved August 4, 2010, from http://www.sciencedaily.com/releases/2010/06/100602193423.htm

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