気候変動覚え書き

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zoom RSS 氷河上の湖の水が抜けるとき、氷河は動かず

<<   作成日時 : 2008/04/22 00:50   >>

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グリーンランドの氷河上に氷が溶けて出来る湖と、その下の氷河の挙動について詳細に観測した論文がScienceに掲載されたそうです。the Guardianの記事と、Science Dailyの記事とを適当に混ぜ合わせて書きます。

夏のグリーンランドでは氷河の表面が溶けて氷河上に多数の湖が出来る。こうした湖は一夜にして消滅する場合があることが知られている。今回、湖水が氷河をうがち、氷河の底に達する穴を開け、その穴から排水されていたことが確認された。これは理論的可能性としては以前から指摘されていた現象。穴をあけるメカニズムは分かっていない。穴はひと夏の間存続する。
排水時には氷河の流れが劇的に加速されるのでは、と氷河学者たちは懸念していたが、それはないらしい。2006年と2007年に2個の湖を集中観測したところ、2006年6月には5.6平方kmの湖にあった0.044立方kmの湖が厚さ980mの氷河に穴をあけ(!)、湖水は90分で大半が、24時間で完全に排水された。最大排水レートはナイアガラの滝を上回る。これにより氷河は一時的に1.2m持ち上がり、普段の2倍の速度で流れた。だが一年間を通算した氷河の流れのうちでは、この加速は数パーセントに過ぎない。湖水の排水時に動く距離は、トータルで動く距離のうち最大でも15%程度であった。従って、氷河の表面に出来る湖は氷河のダイナミクスの上で重要ながら、排水時に流れを加速する効果は小さい。ただしこれは、他の機構(があるという書き方に元記事はなっているが、なんだろう)が温暖化で威力を増すことを否定するわけではない。


とりあえずは良いニュースですね。このところ、氷河・氷床については「従来予想を遙かに上回る」という話ばかり聞いていたので、この調子だと私が生きている間にメートル単位で海面上昇するかも?と思っていましたが、この論文が本当なら、ちょっとだけ余裕がありそうです。この論文の記述が様々な条件下で常に正しいと確定したわけではないし、この論文自体、他の機構で加速される可能性は否定しないと言っているし、この程度の速い遅いは数百年単位で見れば誤差です、我々の子孫にとっては「そんなの関係ねえ」かもしれませんが。

Alok Jha, The Guardian, Friday April 18 2008 from http://www.guardian.co.uk/environment/2008/apr/18/climatechange.scienceofclimatechange

Woods Hole Oceanographic Institution (2008, April 18). Ice Sheet 'Plumbing System' Found: Lakes Of Meltwater Can Crack Greenland's Ice And Contribute To Faster Ice Sheet Flow. ScienceDaily. Retrieved April 19, 2008, from http://www.sciencedaily.com/releases/2008/04/080417142503.htm

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