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zoom RSS 北極海の海氷が急速に縮小する原因判明?

<<   作成日時 : 2011/08/21 14:40   >>

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北極海の海氷は、あらゆる予想を大きく上回る速度で縮小し続けています。たとえば2007年のIPCC AR4 (すなわち2004〜05年頃までのデータや理論に基づいた記述) は、夏には砕氷船なしで北極海を通れるようになるのが今世紀半ば以降、夏には海氷が消滅するようになるのは早くて2070年、と予想していましたが、この予測が大外しであったことは今や明白です。なぜ研究者達は全員一致で外したのか。なにか重要なメカニズムを見落としていた事は間違いありませんが、その一つが見つかったのかも、というニュース。

Catlinという保険会社がスポンサーとなり、このところ毎年、北極海を徒歩で踏破して各種観測を行うというイベントが行われています。その2011年の結果の予備的な解析結果が新聞やブログで報道されています。論文となる前の情報で、記述があまり定量的ではありませんが、
Catlin Arctic Survey 2011が行った、40の観測点における水深300mまでの水温と塩分濃度の観測結果を予備的に解析したところ、水深約200mに低水温で高塩分の層が存在する事が判明した。従来観測よりも水温は1℃低下していた。
この層は以下のプロセスで生成されたと推測する。前年の冬に初めて凍った1年氷には多くの塩分が含まれる。これが最初の夏に溶けるとき、溶けた水には多くの塩分が含まれ、氷は脱塩される(2年氷、3年氷には塩分はほとんど含まれない)。この1年氷から溶け出した低温で高塩分の水は沈み込み、この層を形成する。
これまでは、温暖化により暖まっている海水が大西洋等から流れ込んでも、氷が溶けた水が表層に留まる事で、氷との直接接触を阻むバッファとなると考えられていた。だが観測データは鉛直混合が起きていることを示している。その結果、氷の直下には絶えず暖かい海水が供給されている。これは海氷の縮小を促進している原因の一つかもしれない。
詳細な解析レポートは来年出版されるそうです。

1年氷には、1年氷を増やす正のフィードバックメカニズムがあるということですね。言われてみればいかにもありそうな話に聞こえますが、観測データを見るまで誰も思い至らなかった、というのもありがちな話です。プロジェクトのリーダーは「だから氷の上での観測は重要なのだ」とコメントしているそうですが、仰るとおりかと思います。氷を踏破した方々、そのサポートチーム、スポンサーの皆様に敬意と感謝を。

Catlin Arctic Data Indicates the Arctic Ocean's Unique Water Column is Altering, Celsias, Posted on June 28, 2011, from http://www.celsias.com/article/catlin-arctic-data-indicates-arctic-oceans-unique/

Canadian scientists discover new clues to rapid Arctic ice melt, BOB WEBER, The Canadian Press, Published Tuesday, Jun. 28, 2011 10:34AM EDT, Last updated Thursday, Jul. 28, 2011 5:04AM EDT, from http://www.theglobeandmail.com/news/technology/science/canadian-scientists-discover-new-clues-to-rapid-arctic-ice-melt/article2078461/

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