気候変動覚え書き

アクセスカウンタ

zoom RSS 気候変動への適応には限界あり

<<   作成日時 : 2010/05/08 21:59   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

ある意味あったりまえの話なんですが
人間は気候変動にどこまでも適応出来ると往々にして仮定されていた。だが熱ストレスを考えれば確固たる上限がある。そして最悪シナリオを合理的な範囲で検討したところ、22世紀には気温が多くの地域で致死的なレベルに達し得ることが分かった。
湿球温度で計った熱ストレスのピークは様々な気候の下で今日、驚くほど均一で、31℃を超えない。乾球温度(通常の気温)が40℃を超えるような高温は珍しくないが、湿球温度で見た高温は滅多におきない。気温が高い時は通常、湿度が低いためである。湿球温度で見た最高は、サウジアラビアの海岸近くのような場所、風が時として海上の極めて熱く湿度の高い空気を暑い大地の上に運ぶ場所で起きるが、そうした状況は幸いにして現在は短時間で終了する。
湿球温度が6時間以上35度を超すと人間や哺乳類にとって致死的となる。代謝に伴う熱が発散出来なくなるためで、子供や老人のみならず若くて健康であっても、である。これは現在決して起きないが、計算によれば熱帯地方の平均気温1℃の上昇と湿球温度の上昇1℃とはほぼ対応しており、全球平均気温が7℃上昇すると起き始め、いくつかの地域は居住不能になり始める。国全体が間欠的に致死的な環境となり、冷房には膨大な電力が必要となり、家畜もおなじ状況に晒され、屋外の作業は何であれ危険になるためである。
11〜12℃上昇すると、人間が今日居住している地域の半分が居住不能となる。こうした現象が起きるのは海岸沿いであり、人間が主に住んでいる地域だからである。12℃は、2100年の値としてはIPCCは予測していないが、最終的には到達しうる値とされる。またこうした気候は5000万年前に起きており、地質学的に見てあり得ない話ではない。このことを考えると、気候変動を抑制しなかった場合の危険性は現在、過小評価されている。可能性は小さくとも、あまりにも破壊的だからである。
PNAS掲載論文。
湿球温度が高くなると、いくら団扇であおいでも効果ないので厳しいですよね。
友人がドバイに赴任していたことがあり、猛烈に暑いのみならず湿度が凄まじく、耐え難いとぼやいていました。物好きな私は「夏、ドバイがもっともドバイらしい時に遊びに行っていいか」と聞いたら「来るのは勝手だが、夏休みになれば俺はただちにドバイを脱出する」と言われ、行きそびれました。それが起きる訳ですね。

Journal Reference:
Steven C. Sherwood, Matthew Huber. An adaptability limit to climate change due to heat stress. Proceedings of the National Academy of Sciences, 2010; DOI: 10.1073/pnas.0913352107

Purdue University (2010, May 5). Global warming: Future temperatures could exceed livable limits, researchers find. ScienceDaily. Retrieved May 8, 2010, from http://www.sciencedaily.com/releases/2010/05/100504155413.htm

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
気候変動への適応には限界あり  気候変動覚え書き/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる