気候変動覚え書き

アクセスカウンタ

zoom RSS 太陽の11年周期が気候に直接的に与える影響: 並のラニーニャの半分

<<   作成日時 : 2009/07/29 19:38   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

太陽放射は、11年周期に応じて0.1%ほど変化します。その変化が宇宙線を通じて間接的に地球の気候に及ぼす影響は、スヴェンスマルク効果として毀誉褒貶の激しい議論の対象になっています。では、直接的効果の方はどうなのか。それを計算し、観測と結びつけることに成功したとの報告が。
2個の数値モデルと1世紀以上にわたる海洋のデータを用いて、太陽の11年周期と気候の変動との結びつきを検出することに成功した。
モデルの計算では、太陽活動がピークになると、太平洋の雲に覆われていない部分が熱せられ、蒸発が増え、熱帯での降水量と貿易風が強くなり、北緯5度と南緯5度でロスビー波が起きて東部赤道太平洋のSSTは低下する。この一連のメカニズムはラニーニャと同様。ただしSST低下は1℃前後であり、これは典型的なラニーニャの半分にすぎない。
ロスビー波は西岸で反射されてケルビン波が起きるため、このラニーニャもどきの現象は1〜2年かけて(すなわち、太陽放射のピークに2,3年遅れて)エルニーニョもどきの現象を引き起こす。ただしこれも振幅は通常のエルニーニョの半分である。Journal of Climate掲載論文。
論文のabstractや報道では、実際の観測データと突きあわせた結果については述べられておらず、ちょっと欲求不満が溜まりますが、それはそれとして。

11年周期に伴う気候変動はみなが探していたが、微妙すぎてこれまで発見出来なかったとのこと。今回は、何が起きるのかを気候モデルで詳細に予想し、それを観測データと突きあわせることで検出に成功したということでしょうか。太陽放射の変動に対する気候感度を放射平衡の式をテイラー展開することで導いてみると、0.1%の変動に対しては0.07℃。うーん。手近にあった全球平均気温の長期のグラフを眺めてみると、それ以外の自然変動も大きいので、目視で見つけるのは無理っぽい。でも、スペクトル分析すれば楽勝で見つかりそうなものです。それが今まで見つからなかったということは、この論文が言うとおり、この影響は単純な11年周期の振幅ではなく、ラニーニャもどき・エルニーニョもどきとなるし、起きる時期もピークとずれるので検出が難しかったということなのかな?

太陽放射が極大となるときはラニーニャ、ということは平均気温は下がるわけですね。直感とは逆の現象となる訳です。うーん、不思議だ。

Journal reference: Gerald A. Meehl and Julie M. Arblaster, 'A Lagged Warm Event-Like Response to Peaks in Solar Forcing in the Pacific Region,' Journal of Climate, July 2009, DOI: 10.1175/2009JCLI2619.1

Sun's Activity Cycle Linked to Earth Climate, by LiveScience Staff, posted: 16 July 2009 12:17 pm ET, from http://www.livescience.com/environment/090716-solar-cycle-climate.html

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
太陽の11年周期が気候に直接的に与える影響: 並のラニーニャの半分  気候変動覚え書き/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる