気候変動覚え書き

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zoom RSS アイソスタシー他を考慮した南極西氷床崩壊の影響見積もり

<<   作成日時 : 2009/02/09 22:09   >>

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南極西氷床が崩壊した場合の海面の上昇幅を見積もった。従来は単純に氷床の質量から全球で4.9m〜5.2mと見積もられていた。だが各種効果を考慮すると上昇幅は場所により異なる。最大となるのは北米と南インド洋にある国々で、ワシントンDCの場合は6.4mに達する。
上昇幅が均一とはならない理由は3つ。(1)氷床の質量による重力が消失するため、海水が南極から離れる (2)氷床の重量が失われれば、氷床下にあった地殻が隆起し、海水が押し出される (3)質量が移動するため地軸が約500m移動。その結果、南大西洋と南太平洋から北(北米と南インド洋)に海水が移動、である。
海面上昇により水没する地域はというと、プレスリリース中では
http://www.cresis.ku.edu/research/data/sea_level_rise
が推薦されています。

この話、これまで誰も計算していなかったんだろうか。南極西氷床なんて巨大な質量が動くとき、アイソスタシー他を考慮するのは基本なので誰か計算していてよさそうなものだが。もっとも私、この記事を読みつつ「数百年後の5mか6mかがそんなに大きな問題か?5mで十分お釣り来るだろ!」とも思いました、研究者の方々もそう思っていたから誰も計算しなかったのかもしれませんが。

あと、こうした話では時間が重要です。氷床が溶ける速度と、地面が隆起する速度は違う。スカンジナビア半島では、最終氷期が終わり氷床が溶けた結果としての地面の隆起が今も続いています。それを考えれば、この論文が主張するイベント(1)(3)は即座に起きますが、(2)は万年単位で遅延するはず。原論文では議論しているのかもと思いますが、プレスリリース(をそのまま掲載したらしき記事)では、全てが一度に起きるかのごとき書き方してますね。なんかなあ。

University of Toronto, 'Collapse Of Antarctic Ice Sheet Would Likely Put Washington, D.C. Largely Underwater,' February 6, 2009, from http://www.enn.com/climate/article/39251

University of Toronto (2009, February 6). Collapse Of Antarctic Ice Sheet Would Likely Put Washington, D.C. Largely Underwater. ScienceDaily. Retrieved February 7, 2009, from http://www.sciencedaily.com/releases/2009/02/090205142132.htm

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